夜行観覧車

タイトルの通り、湊かなえの「夜行観覧車」を読了。
率直な感想を言うと、すごく面白かった。

ある高級住宅街を舞台にした、、その中でもたった3件のご近所さん「遠藤家、高橋家、小島家」がメインの話。
その中の1件で殺人事件が起こって、それを気に高級住宅街に住んでる各家庭の
内情とか、問題点が露になってきて、、と話は進んで行く。
冒頭、遠藤家の母真弓と、娘彩花のシーンから始まるんだけど、もう壮絶。娘の癇癪が爆発してる。読みはじめから一気に引き込まれて、
あとはぐーーーっと、一気にラストまで読み終えた。

登場人物みんなが、一見むかつくキャラに思えるけど、実はすごい悩んでたりして、同情しながら読んでた。
娘から日々癇癪を起こされて日々つらい思いをしている遠藤家の母真弓さん。でも娘に難しい私立中学の受験を勝手に進めて、
娘に受験失敗のトラウマを植え付けたり、自分自身が憧れてるってだけで高級住宅地「ひばりが丘」に家を建てる事を勝手に決めて
しまったりしてる。

一方の娘は、上記の通り何かにつけて親のせいにして癇癪を起こして家中のものを壊したりしてるけど、ほんとは臆病で大人しい子。
なのに受験やら勝手なひばりが丘への引越しで、受験失敗のトラウマを植えつけられ、内向的なのに無理な転校をさせられたりし
て学校では友達も少ない。高台の上の高級住宅地に住んでるって事でやっかまれて、毎日坂道を行き来するのが苦痛なのを誰も分かって
くれない。

近所のおばさんとか、近所のつながりって大事なのかもってラストでちょっとほっこり。
事件の顛末は気持ちよくは無いけど、温かい気持ちになったよ。
おすすめです。

夜行観覧車

個人的に湊かなえブームが到来中。
「告白」しか読んだ事なかったんだけど、このお盆休みを利用して「境遇」、「少女」、「贖罪」、今回感想書いた「夜行観覧車」を
読了しました。どんでん返しで特にびっくりしたのは「境遇」かな。少女、贖罪と決して明るく楽しい気持ちで読める作品ばかりじゃなくて、
すごく毒を秘めてるんだけど、それも含めてやっぱり湊かなえの作品を面白いと思う。
手元にまだ新刊の「白ゆき姫殺人事件」含めて3冊あるから、読むのが楽しみでしょうがない!
いや〜、読書ってほんといいですね＾＾

告白

境遇

少女 (双葉文庫)

贖罪 (双葉文庫)